当院のカルテには、いつ何があってどんな薬(注射も含みます)を使ったかなどが詳しく記載してあります。この積み重ねこそがかかりつけ病院を持つことの一番重要な意味です。これまでにかかった病気、動物ごとに違う、薬に対する反応などだけではなく、普段の様子も含めたこれらの情報はかけがえのないものです。
また、同時に使うとひどい副作用が出る注射薬も少なくなく、そのようなものの中には効果が1か月も持続するものもあり、「同じ日じゃないから大丈夫」とは言えなくなってきています。こっそり病院の掛け持ちをしていて、悲惨な結果になった話も耳にします。
夜間救急病院はもちろん、一般の動物病院でもかかりつけ病院が休診日には応急処置を施した上でその内容をかかりつけ病院に連絡してくれるところが増えています。またかかりつけ病院で対応できない病気の場合は、対応可能な病院に現在の状況に加えてこれまでの既往歴や特別な注意点などを含めて紹介状を書くことが出来ます。紹介された病院での必要な検査・治療が終了したら、またかかりつけの病院で維持治療をすることも出来ます。
いざ病気になった時に慌てて病院を探すのは得策ではありません。ただでさえ病気で不安なのに,そこから新たに信頼関係を一から築くなんて出来れば避けたいものです。信頼するかかりつけの先生にまずは相談しましょう。もしかかりつけの病院で対応できない病気でも、信頼する先生にご紹介いただいた病院なら安心して受診できます。
さあ、ではかかりつけの病院はどうやってみつけたら良いのでしょう?様々なスタンスの動物病院があります。人とは違って健康な時から予防接種などで病院を訪れる機会はありますので、そういった機会に納得してかかりつけの病院を決めましょう。かかりつけの病院は、飼い主さんご自身が獣医師やスタッフと信頼関係を築けること、ちょっとしたことでも通いやすい場所にあることなどをもとに選ばれると良いと思います。飼い主さんも獣医師も人間ですので、人と人の相性はどうしてもあると思います。そして、選択権は飼い主さんにあります。
もちろん当院をお選びいただいた場合には,責任を持って全身の健康管理をさせて頂きます。